Eテレ『ニッポン戦後サブカルチャー史Ⅱ』が昨日2015年10月2日金曜日に放送されました。第1回は開講スペシャル『不思議の国の「女子高生」』でした。

 

www.nhk.or.jp

 

2014年に放送された『ニッポン戦後サブカルチャー史』が第2シーズンとして帰ってきました。第1シーズンでは映画や音楽、漫画、広告、デザイン、アニメなど様々な第2次世界大戦後に日本で育まれたサブカルチャーを扱ってきました。第2シーズンでは一つの事柄を深く掘り進める「深掘り進化論」として全6回で放送されることになります。

 

www.nhk.or.jp

 

第2シーズンの第1回のテーマは開講スペシャル『不思議の国の「女子高生」』です。女子高生を深掘りしていきました。今回の講師は第1シーズンを通して講師を担当していた劇作家・演出家・作家の宮沢章夫さんです。今回は宮沢さん以外の講師の方も登場するみたいですね。受講生は第1シーズンから引き続き俳優の風間俊介さんと、第1シーズンに少し出ていたでしょうかアイドル・ライターの西田藍さん、今回が初? 芸人コンビ「ラバーガール」のツッコミ、飛永翼さんのお三方です。

女子高生というと、特に90年代のルーズソックスやガングロ、ヤマンバなどを思い出します。「チョベリバ」などの女子高生言葉も紹介されていましたが、世の中に多大な影響を及ぼしてきた女子高生の力、遡ると明治時代には既に存在していたようでした。番組では明治時代に女子高生の間で流行っていた隠語集なるものが紹介されていて、たいへん興味深かったです。

例えば、「ナイフ」という言葉は、ワイフがない(独身の)男性のことを意味するそうです。ない+ワイフ=ナイフ。「ヤンキー」がお転婆のことを指したり、「デコる」がお洒落をすることとか、「ダブル」が落第とか、「白鳥」が美しいが意地悪な人とか。デコるやダブルなんて、今でも普通に使っていませんか? それが明治時代の女子高生が生み出した言葉だっただなんて。いや、それらがずっと継続して使われていたのか、一度消えたけど昭和・平成時代に何かのきっかけに再び使われるようになったのか、他の理由があるのかは分かりませんけれども。

「てよだわ言葉」というものも、明治の女子高生たちが流行らさせたのだそうです。「よくってよ」「いやだわ」という話し方ですね。小説家の尾崎紅葉は「異様なる言葉づかひせり」と言っていましたし、文化人も非難していたらしいですね。しかし一般女性にも浸透していったと。てよだわ言葉なんて、私は上品な女性の話し方なのだろうと漠然と思っていました……女子高生が流行らせていただなんて想像もしていませんでした。驚きです。明治からとなると比較的新しい言葉遣いですね……でも確かに思い返すと、時代劇などを見ていても江戸時代以前の女性が「てよだわ言葉」を使う印象はありません。

ちなみに女子高生の誕生は1870年(明治3年)、宣教師メアリー・E. キダーさんが横浜にヘボン施療所キダー塾、後のフェリス女子学院大学を開講したことに始まり、全国に広まったそうです。へぇ、知らなんだ。フェリスというと横浜の山手にある学校ですよね。

他にも女学生の制服としてのセーラー服が大正10年に生まれたとか、『少女の友』など少女雑誌のこととか、教育基本法の制定により「女学生」から「女子高校生」に呼び名が変わったこととか、スケバンの言葉の誕生とかの紹介から、スタジオトークに移って宮沢章夫さんは「制服逸脱論」を展開していきました。

『ニッポン戦後サブカルチャー史』は、第1シリーズでその概論をやりきった感が私の中であったので、続編はないのかなと思っていましたが、続編をやってくれてとても嬉しかったです。評判が良かったみたいですね。この番組でのサブカルはあくまで日本のサブカルを扱っていますが、海外の戦後サブカルチャー史というのもまた面白そうですから、それもいつかやって欲しいです。海外のサブカルとなると、日本のそれとは意味合いが異なるみたいですから、もっと社会学的・民俗学な話が主になってきそうですけど。日本的サブカル視点で海外のサブカルを読み解く、みたいなことを是非。

『ニッポン戦後サブカルチャー史』の再放送はやると思います。今のところ公式Webサイトには告知はないみたいですが、でも第1シーズンも再放送をしていましたから第2シーズンもやってくれるでしょう。一緒に第1シーズンの再々放送もやっていただけると嬉しいです。

 

東京ガールズブラボー (上)

東京ガールズブラボー (上)

  • 作者: 岡崎京子
  • 出版社/メーカー: JICC出版局
  • 発売日: 1992/12
  • メディア: 単行本
  • 購入: 1人 クリック: 14回
  • この商品を含むブログ (20件) を見る